片瀬山には１丁目から５丁目まで５つの自治会があり、1700世帯4300名の住民の殆どが自治会に所属しています。片瀬山の地理的な特性もあり、５つの自治会は強い連帯感のもとで活動を行っておりますが、各丁目自治会の他に、各自治会の会長・副会長で構成する片瀬山連合自治会があり、５つの自治会に共通する事項や片瀬山全体に関わる問題については、連合自治会で協議することになっています。
　片瀬山の自治会で特徴的なのは、連合自治会、各丁目自治会共、役員はすべて１年交代と決められており、これにより多くの人が自治会活動を経験する仕組みになっています。加えて自治会役員の多くは女性で占められていることもあり、日常の自治会活動は比較的スムーズに運んでいるといえます。
　連合自治会には「片瀬山防災会」「市民の家運営委員会」「片瀬山建築協定連絡協議会」「片瀬山住環境委員会」「片瀬山給食協力員の会」「片瀬山スポーツの会」「わかやぎ会」の7つの関連団体があり,それぞれが活発な活動を行っています。
　特に片瀬山防災会は、自治会の役員が１年毎に交代することによる、防災活動の遅れを心配した防災に関心がある有志が集まって作った組織ですが、今では、自治会の全役員を巻き込んだ片瀬山の防災活動の推進役となり、その活動は多方面より注目される存在となっています。今年度も、幅広い広報活動、近隣ネットを活用した安否確認・避難・防災訓練の実施、避難施設運営のための勉強会、防災機材の充実等に力を注いできました。
　また、片瀬山の日常の安全を守るため、各自治会では、従来よりの防犯パトロールに加え、片瀬山に通じるすべての道路に防犯カメラを２１年度に設置し、８箇所１１台の防犯カメラが稼動しています。防犯カメラの設置は犯罪捜査に直接役立つと同時に、地域の犯罪抑止力の向上におおいに寄与しています。
　現在、住民の２０％が７５歳以上の後期高齢者という片瀬山ですが、高齢者の生きがいと健康づくりを目的とした会員約３００名の「わかやぎ会」は、会員のこれまでの知識や経験を生かし、多様な社会活動や講演会、或いは趣味の会等を通じて、自分たち高齢者の力で「一生住み続けたい片瀬山」を作ろうと活発な活動を続けています。また、老人給食協力員の会では藤沢市老人給食「ほほえみ弁当」や有志による手作りの「お楽しみ弁当」の配布を通じて高齢者の支援を行っています。
　このように高齢化が進む片瀬山ですが、一方で、最近は賑やかな子供の声も聞かれるようになり、若い人々に支えられた、新しいまちづくりが進んでいくものと期待されております。