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国立研究開発法人 防災科学技術研究所(防災科研)の「自然災害情報の利活用に基づく災害対策に関する研究プロジェクト」が主体となって作成している「地域防災Web」のページです。

【防災教育チャレンジプラン2020年度大賞】岐阜県立大垣特別支援学校「守ろう自分の命、家族の命~高める防災力の輪~」

概要

ID 手法・事例00143153
タイトル 【防災教育チャレンジプラン2020年度大賞】岐阜県立大垣特別支援学校「守ろう自分の命、家族の命~高める防災力の輪~」
防災対策テーマ
  • 学校等での防災教育の実施
  • ハザードマップを活用した危険箇所の把握
  • 避難所運営にのための協力体制の構築
対策の種別
目的・背景(なぜ行ったのか)

災害発生時は、児童生徒自身が自分の命を守る力や学校職員、家庭、地域の防災力が必要である。しかし、当校は、防災に関して、家庭や地域との連携が不十分であった。そこで、学校・家庭・地域の繋がりある防災力を一つの輪と考え、一つ一つの防災力を高め、防災力の輪を強化し、命を守り切る力をつける活動を実践した。

活動の概要

①職員防災力テスト 学校防災計画(災害対策マニュアル)の周知徹底
・グループウェアによる職員向け防災力テストを実施。

 

②命を守る訓練・シェイクアウト訓練 様々な被害を想定した避難訓練
・内容を変えながら「命を守る訓練」と「シェイクアウト訓練」を継続的に実施。

 

③「まちたんけん」
・学校から2km圏内でまちあるきを行い、地図を作成してすごろくゲームとし、他校にも提供した。

 

④「守ろう自分の命、家族の命」
・シェイクアウト体験や家庭内DIGを行い、その成果を他校との交流会などで発表した。

 

⑤「修学旅行事前学習」 高山市の地理・気候・災害
・修学旅行前に目的地の地理やハザードマップを調べ、その調査結果を検証しながら修学旅行を行った。

 

⑥防災掲示板の活用 ~いつでも・誰でもできる防災学習~
・校舎内に「防災掲示板」を設置し教室や自宅、通学路の危険な場所や物についてのイラストを掲示して確認できるようにした。

 

⑦家庭の防災力を高める情報発信 ~家庭の防災課題の把握と情報発信~
・生徒の家庭向けにテスト用紙を配布し、家庭の防災課題を把握して「保険だより」を通じて学校からの情報発信を行った。

 

⑧災害伝言ダイヤルクイズ ~災害伝言ダイヤルを使ってみよう~
・災害伝言ダイヤルを体験し使えるようにするため、キーワードを録音したクイズを生徒と保護者向けに行った。

 

⑨自治会との合同研修会 ~災害時の避難所運営に備えて~
・自治会との連携を深めるため、Web会議を使ったHUGを共同で実施した。

詳細

目次
  1. 内容
  2. 達成目標
  3. 達成度
  4. 必要条件
  5. 関連情報
  6. メッセージ
  7. 手法・事例の属性
内容
内容・方法

①職員防災力テスト 学校防災計画(災害対策マニュアル)の周知徹底
・教育委員会が運営するグループウェアのアンケート機能を活用して、職員に対して毎月、学校防災計画を再確認する問題を実施。
・結果集計後、グループウェアの回覧機能を活用し、結果と解説を回覧した。

 

        

 

②命を守る訓練・シェイクアウト訓練 様々な被害を想定した避難訓練
・「命を守る訓練」として計4回、地震発生時、火災発生時、分散訓練と内容を変えながら避難訓練を実施した。
・地域の防災士からも助言をもらった。
・上記訓練がない月は毎月計6回、「シェイクアウト訓練」を実施した。
・うち3回は被告値で実施した。

 

        

 

③「まちたんけん」
・毎日の生活単元学習の時間に学校から2km以内の公園や駅等を目的地とした「まちあるき」を実施した。
・行った場所の写真を貼り、地図を作成しながら危険な場所や注意点を確認した。
・作成した地図を使ったすごろく大会を行い、交流校に作成した地図を送ってすごろくに取り組んでもらった。
 

        

 

④「守ろう自分の命、家族の命」
・DVD等視聴による地震災害の復習、シェイクアウト体験、家族と家庭内DIGを行い、一連の学習内容をまとめて学年集会や豊橋特別支援学校との交流会で発表した。

 

        

 

⑤「修学旅行事前学習」 高山市の地理・気候・災害
・修学旅行先の高山市について、事前に地理や災害について調べ、同市のハザードマップを元に自作の地図を作成して活動場所や避難場所、避難ルート、避難行動を確認し、同学年の仲間に向けて発表した。
・修学旅行当日はハザードマップと実際の景色を照合しながら活動した。

 

        

 

⑥防災掲示板の活用 ~いつでも・誰でもできる防災学習~
・校舎内に「防災掲示板」を設置、災害時の生活についてのイラストや備蓄品についてのイラストなどを貼った。
・生徒には自分が必要だと思う自助バッグを作らせた。
・学校の教室や自宅、通学路の危険な場所や物についてのイラストを掲示して確認できるようにした。

 

        

 

⑦家庭の防災力を高める情報発信 ~家庭の防災課題の把握と情報発信~
・岐阜大髙木教授作成の「減災教室」の用紙を用いて生徒の家庭向けに2回のテストを実施して、家庭における防災上の課題を明確化した。
・テスト結果からわかった課題について、家庭向けの「保険だより」を通じて学校からの情報発信を行い、2回目のテスト結果でその効果を検証した。
 

 

⑧家庭の防災力を高める情報発信 ~家庭の防災課題の把握と情報発信~
・岐阜大髙木教授作成の「減災教室」の用紙を用いて生徒の家庭向けに2回のテストを実施して、家庭における防災上の課題を明確化した。
・テスト結果からわかった課題について、家庭向けの「保険だより」を通じて学校からの情報発信を行い、2回目のテスト結果でその効果を検証した。

 

        

 

課題・苦労・工夫

・新型コロナウイルス感染症の影響で、計画していた訓練が実施できなかったり、内容を変更せざるを得なかったりすることが度々あった。
・オンライン交流には機材準備や当日の機材の調整など、ICTに関する専門的な知識のある教員が必要だった。
・修学旅行の事前学習に災害と防災をどう定着させていくか課題である。
・防災掲示板では、学校行事や生活単元学習等での防災学習内容や季節に応じた掲示内容を年間で計画し、次年度以降もそのまま使用でき、持続可能な実践となるよう工夫した。
・自治会が学校に求めることと学校ができることに大きなギャップがあることが分かったので、定期的に検討する場を設けてギャップを埋めスムーズな避難所運営を目指していきたい。

得られた成果

・職員防災力テスト等、既存のシステムを用いて実践することで、実施者の負担を大幅に増やすことなく、新たな防災活動に取り組むことができた。
・他校との交流等を通し、自分の考えを自分の言葉で相手に伝えることができ、学習内容の定着が見られた。
・職員防災力テストの実施により学校防災計画(災害対策マニュアル)を全職員に周知徹底する方法を確立できた。
・学校行事や生活単元学習等での防災学習内容や季節に応じた掲示内容を年間で計画し、次年度以降もそのまま使用でき、持続可能な実践となるよう工夫した。

実践者
種別 氏名 連絡先 グループ名 地域防災Web 連絡
学校防災担当 校長 松原勝己 岐阜県立大垣特別支援学校 防災対策情報推奨用(試験ページ)
学校防災担当 防災安全部長 山本隆史 岐阜県立大垣特別支援学校
関係者
種別 氏名 連絡先 グループ名 地域防災Web 連絡
専門機関 伊藤三枝子様 清流の国ぎふ
専門機関 防災・減災センター 愛知県立豊橋特別支援学校
研究者 髙木朗義 岐阜大学教授
事業者 なし 一般財団法人DoItYourself
地域関係者 日新地区連合自治会長 なし
地域関係者 防災士会会長及び副会長 なし
関係者説明

岐阜県立大垣特別支援学校
知的障害、肢体不自由、病弱障害のある児童生徒が学ぶ特別支援学校である。校内分掌に防災安全部を設置し、防災教育や、家庭、地域との連携の推進に取り組んでいる。

 

伊藤三枝子様(清流の国ぎふ 女性防災士会会長)
被災地でのボランティア経験が豊富な方で、学校や自治会を対象とした研修会や講座で講師を務められている。

 

愛知県立豊橋特別支援学校
2020年度防災教育チャレンジプランに取り組む特別支援学校

 

清流の国ぎふ 防災・減災センター
家庭内DIG用紙(屋内危険性チェック)の提供

 

高山市在住の教員
高山市の地理や災害について当校生徒の質問に資料を作成し回答してくださった

 

岐阜大学教授髙木朗義、一般財団法人DoItYourself
当団体が制作、公表している「減災教室」を家庭の減災力テストで使用した

 

日新地区連合自治会長・防災士会会長及び副会長
学校がある地区の連合自治会長と自治会防災士会の会長と副会長

実践人数
5
実践開始日時 2020年06月08日
実践終了日時 2021年01月31日
実践地域
岐阜県
大垣市
高山市
愛知県
豊橋市
実践場所
岐阜県立大垣特別支援学校、児童生徒自宅、愛知県立豊橋特別支援学校、岐阜県高山市
参加対象
参加人数
220
報告資料・成果物

報告書全体(一括閲覧)大垣特別支援学校(全体).pdf
実践団体情報(概要)大垣特別支援学校0.pdf
プラン1大垣特別支援学校1.pdf
プラン2大垣特別支援学校2.pdf
プラン3大垣特別支援学校3.pdf
プラン4大垣特別支援学校4.pdf
プラン5大垣特別支援学校5.pdf
プラン6大垣特別支援学校6.pdf
プラン7大垣特別支援学校7.pdf
プラン8大垣特別支援学校8.pdf
プラン9大垣特別支援学校9.pdf

使用経費

0円~1,000円未満

補助金情報 なし
達成目標
知能・技能を身に着ける 大いに
思考力・判断力・表現力を身に着ける かなり
学びに向かう力・人間性を身に着ける かなり
施設・設備を整備する なし
達成度
知能・技能を身に着ける かなり
思考力・判断力・表現力を身に着ける かなり
学びに向かう力・人間性を身に着ける かなり
施設・設備を整備する なし
必要条件
導入予算
なし
継続予算
なし
準備の所要時間
3 日
実践の所要時間
7 時間
必要な場所
必要な能力、人材、機材、ツール、知識等

パソコン(グループウェア・エクセル)に詳しい職員、
教育委員会運用のグループウェア(アンケート機能)、
緊急地震速報受信機(訓練モードがあるもの)、
飛散したガラスに見立てた卵パック等、
地域の防災士(清流の国ぎふ女性防災士会会長:伊藤様)、
家庭内DIG用紙(清流の国ぎふ 防災・減災センター)
オンライン交流に使用する機材、
(パソコン、ビデオカメラ、スクリーン等)、
Web会議システム、
掲示物を作成するための材料、
減災力テスト用紙「減災教室」、
避難行動判定フロー(内閣府)、
災害伝言ダイヤル(体験期間)、
体育館、寄宿舎、グラウンド図面(HUG用)

導入手順・工程表

実践活動の記録表 大垣特別支援学校年間活動記録.pdf

関連情報 なし
メッセージ
メッセージ
なし
実践事例の属性
対象ハザード
対象リスク
なし
固有災害名称
なし
入力者グループ
名前など 地域防災Web
三浦伸也
入力者 運営事務局
メモ
なし