世の中には
身体的暴力を振るう人がいます。心理的虐待を与える人がいます。
放置(ネグレクト)する人がいます。
その人は、私たちのご近所さんもしれない。
家族の知り合いかもしれない。
仲のよい友人かもしれない。
この社会に、いくらでも「それ」はあるんだと、私たちはもう気づいています。ですから、無関心でいることはやはり罪なことなのかも知れません。
そして、暴力を振るう人を、ただ責めるだけではなく、ただの一人の人間として、見つめる必要があります。
きっとその人は、
父親だとか、母親だとか、
家族だとか、
肩書きを持っただけの
ただの弱い人間です。
そんな弱い人間である私たちの子どもは、体力も、知識も、経済力も大人に勝ることは出来ません。
だから、子どもには逃げ場がありません。生きる為に必要なものを、まだ充分には持っていない。
それなのに、私たちが無関心であったり、守ることを放棄してしまったら、大人でも背負えない苦しみをも、あの小さな身体で引き受けなくてはなりません。
孤独のなかにいる暴力を振るう人も、
自虐のなかにいる暴力を受けた人も、
迷いのなかにいる良心のある人も、
その「一歩」を。