私は、ずっと
両親から暴力を受けていました。
耐えるしかない、長すぎる時間でした。
小さい頃から、ずっと
殴られ蹴られては吐き、怪我が絶えず、高熱でも喘息でも治療を受けられず、いつも緊張で空腹を感じず、親の顔色をうかがって生活をしていました。
思い出したくないものをたくさん見て、
思い出したくない言葉をたくさん聞きました。
しかし、そのときの私は
誰かに助けを求めるなんて考えもしませんでした。
なぜなら、
「私がダメな人間だから、親が教育熱心なのだ」と
本当に信じていたからです。そうやって、いつだって子どもは
親を信じているものなのです。
しかしある日、
親自身の苦しみのはけ口のために私を使っているだけなのだとわかりました。
そうやって、いつの日か
子どもは
親の本心を見抜けるものなのです。
あれは、やっぱり
虐待でした。
犯罪でした。
亡き親が私に遺してくれたものは、何でしょうか。
あのとき、たとえ親が罪に問われるとしても、私は助けを求めるべきだったのかも知れません。
何度でも言いましょう。
虐待は、
しつけでは無いんです。
それを受けた子どもが、それは愛情のない行為だと、恐怖や不安を感じたのなら、
それは、もう虐待なんです。
挿絵協力:亜梨沙
※クリスマスは過ぎましたが、温かく優しいイラストを掲載しました。