概要
常総市では、令和元年度より、地域防災力を高める取り組みとして、常総市防災士連絡協議会や常総市立水海道西中学校と連携して、「地域と学校が連携した地区防災計画モデル事業」に取り組んできました。
そこで(新型コロナウィルス感染症の感染防止のために延期してきた)「地区防災計画づくり成果発表・意見交換会」を、以下のとおり開催(感染症対策:参加者の規模縮小、マスクの着用、消毒液の設置、体温の測定等)しました。
本会では、地区防災計画を作成してきた地区住民等を中心に、互いの成果を発表・共有し、計画内容やその後の活動状況、今後の運用等について、事業に参加した防災士を交えて意見交換を行いました。
なお、計画作成に協力していただいた水海道西中学校の生徒に感謝状を贈呈しました。
日時 | 2020年11月19日(木)10:00~12:00 |
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会場 | 常総市役所市民ホール |
参加 | 川又地区、前河原地区、中駒地区、 飯沼地区の4地区(各地区より3名程度) 、水海道西中学校 生徒(1名) |
協力 | 常総市防災士連絡協議会(6名)、茨城県防災士会(3名) 常総市防災危機管理課 防災科学技術研究所、国土防災技術 |
内容
1. 開会あいさつと取り組み説明
常総市防災危機管理課より、開会挨拶及び本会の趣旨説明がありました。
そのあと、防災科学技術研究所より、昨年度実施された取組内容を振り返り、作成された計画素案の今後の運用について説明がありました。
開会あいさつ(常総市) |
取り組み説明(防災科研) |
2. 地区防災計画の発表・共有
川又地区、前河原地区、中駒地区、飯沼地区の地区防災計画素案の内容について、各地区の代表者から発表しました。
川又地区 |
前河原地区 |
中駒地区 |
飯沼地区 |
3. 感謝状の贈呈・挨拶
地区防災計画の作成に協力していただいた水海道西中学校に感謝状の贈呈と挨拶がありました。
その後、みんなで記念撮影を行いました。
感謝状の贈呈(常総市長より) |
記念撮影 |
4. 地区防災計画の今後の継続した運用に関する意見交換
防災科学技術研究所の進行により、各地区の計画内容やその後の活動状況、今後の継続した運用等について意見交換を行いました。主な内容は以下の通りです。
■ 地区内の事業所等との連携をどのように進めるとよいか。
- 当地区の計画に盛り込んでいる事業所との連携については、事業所側から協力の申し入れがあった。
今後はその他の団体等とも覚書を交わすことを検討している。 - 事業所側でも、地域の具体的なニーズに応じて対応を検討できる場合もあるので、まずは直接相談してはどうか。
ただし、交渉が難しい局面では、市も同行することは可能である。 - 地区防災計画は、根拠のない住民意見ではなく、災害対策基本法で明確に位置づけられた計画文書であり、これをもって事業所側と交渉が可能である。その際、地域にできることを提供する(ギブアンドテイクの関係づくり)や、子どもに協力してもらうことで、円滑な連携・協力を実現できるケースがある。
■ 豪雨災害時の避難先をどのように具体化するか。
- 地域では、鬼怒川の対岸にある指定避難所ではなく、近隣にある小学校に避難したいという要望が強く、自主的な計画づくりの話が進まない。
- 災害時には行政職員も不足するため、当地区では避難所のカギを預かっている。ただし、行政の指示なく開けてよいのか等課題もあるので、行政、地域と避難施設との普段からの関係作りが重要である。
- 施設管理者と地域との間で協議のうえ、地域住民の入室が可能な場所を決めて計画に記載し、提案するとよい。
- 地区として避難先が決められない。市内では下流の地域なので、上流にある指定避難所や川近くの高台には避難しづらいという意見もみられた。各家庭で自主的に避難先を確保している状況である。
5. 講評と閉会
最後に、常総市防災士連絡協議会より、意見交換の内容を踏まえた講評をいただきました。その後、常総市防災危機管理課の挨拶を以って閉会しました。