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国立研究開発法人 防災科学技術研究所(防災科研)の「自然災害情報の利活用に基づく災害対策に関する研究プロジェクト」が主体となって作成している「地域防災Web」のページです。

水害の記憶を未来につなげる『ステッカーツアー』運営

概要

ID 手法・事例00000090
タイトル 水害の記憶を未来につなげる『ステッカーツアー』運営
防災対策テーマ
  • 防災研究・講演会、防災教育等の実施
  • 防災リーダー育成
  • 過去の災害事例、災害体験の広報紙の作成
  • 防災のチラシやパンフレットの作成・配布
対策の種別
目的・背景(なぜ行ったのか)

「水害を記録にとどめない(痕跡を消し去る)復興」ではなく、「水害の記憶とともに生きていく復興」の実現のために、防災減災意識を高めることを達成しようとした。

活動の概要

平成27年関東東北豪雨時の洪水水位高ステッカーを作成した。協力が得られた住民宅に伺い、水害当時のお話しを聞いて洪水水位ステッカーを貼って歩くスタディウォークツアーを行ってきた。復興工事により水害の痕跡が消えていく中で、取り組みを通じて地域住民やマスメディアの関心を得る事ができ、自然災害や自然との共生の考え方を継承できたではないかと思う。

詳細

目次
  1. 内容
  2. 達成目標
  3. 達成度
  4. 必要条件
  5. 関連情報
  6. メッセージ
  7. 手法・事例の属性
内容
内容・方法

街の各所における洪水高の記録表示(洪水水位高ステッカー表示) を、会としてその場所の家主にはたらきかけ、その結果として理解が得られた各所において、「ステッカーツアー」(語り部にお話をうかがい、洪水水位ステッカーを貼って歩くスタディウォークツアー)を行ってきた。これは①水害体験の掘り起し ②語り部の発掘・育成 ③街の各所における洪水高の記録表示(洪水水位高ステッカー表示) を一体のプロセスとした「ステッカーツアーコ-ス造成」が基になる。
これは市内外在住の一般や市内高校生による「ステッカーツアーコース造成チーム」が、市内洪水被災地域を取材し、当時の記憶を語っていただける“語り部”を掘り起こすとともに、当該地域の洪水時水位を聞き出し、それをマップ化、その後、多くのツアー参加者を集めたウォークツアー(語り部のもとを訪れ各ポイントに参加者で水位ステッカーを貼って歩く『ステッカーツアー』)を実施運営するものである。

課題・苦労・工夫

ステッカーツアーの原型は上記のように確立されているが、それだけでは裾野が広がらない。手法やテーマを変化させて、より広い層に受け入れられるよう試行した。水害の記憶の伝承の形は、まだまだ開発余地があり、それは単に教条的なスタンスだけでなく参加者の“楽しみ”の部分を多くして参加のすそ野を広げることが重要であるとあらためて認識した。

得られた成果

水害の記憶の警鐘に関してはストレートな取組であることからインパクトも大きく、メディアに取り上げられ、地域の関心を得ることができた。水害の記憶を消し去るかのような復興の中で、地域の水害の歴史や地形的必然、川との付き合い方などを、我々自身が学んでいくツアーでもあり、深みを持って継承活動を進められたのではないかと思う。

実践者
種別 氏名 連絡先 グループ名 地域防災Web 連絡
地域防災リーダー 染谷みどり 0297-22-7332, leaf@ninus.ocn.ne.jp 見てみようよ!常総市の会
関係者
種別 氏名 連絡先 グループ名 地域防災Web 連絡
研究者 立正大学地理学科 なし
関係者説明

研究室として会運営にかかわっていただいた

実践人数
7
実践開始日時 2018年05月01日
実践終了日時 2019年02月28日
実践地域
茨城県
常総市
実践場所
新井木町内,橋本町内
参加対象
参加人数
なし
報告資料・成果物
なし
使用経費 なし
補助金情報 なし
達成目標
知能・技能を身に着ける なし
思考力・判断力・表現力を身に着ける なし
学びに向かう力・人間性を身に着ける なし
施設・設備を整備する なし
達成度
知能・技能を身に着ける なし
思考力・判断力・表現力を身に着ける なし
学びに向かう力・人間性を身に着ける なし
施設・設備を整備する なし
必要条件
導入予算
30万円未満
継続予算
該当しない
準備の所要時間
90 日
実践の所要時間
3 日
必要な場所
必要な能力、人材、機材、ツール、知識等

PCでの事務作業,映像記録

導入手順・工程表
なし
関連情報 なし
メッセージ
メッセージ
伝えたい相手 メッセージ
他の水害被災地

記憶の継承は被災体験等のマイナス面の記録だけでなく、ボラの活躍などプラス面も併せて伝えていくことで、活動を受け入れてくれる人を増やすことができる。

実践事例の属性
対象ハザード
対象リスク
なし
固有災害名称
なし
入力者グループ
名前など 地域防災Web
防災教育チャレンジプラン実行委員会
入力者 池田@NIED
メモ
なし