①東日本大震災で巨大津波による被害を受けた七ヶ浜町では、震災から5年目となる今年、多くの小学校児童から、震災当時の記憶が薄れてきています。そんな中、全町内の５つの小中学校の防災担当の教員が集まって「ジョイント５」という会議を持ち、児童たちに必要な防災教育は何かについて意見を交わしました。
これを受けて町の防災主幹校亦楽小学校では、地域住民らの協力の下、参加体験型の「防災まちあるき・マップづくり」を行い、児童の防災への理解と当事者意識とを育てる取り組みを始めました。

②総合的な学習の時間を活用し、地域住民の協力の下、参加体験型の防災学習を行うことを目的として、「防災まちあるき・マップづくり」のの企画がスタートしました。平成26年度は初めての取り組みで、社会福祉協議会さんらの外部の協力者からたくさんの支援をもらい、実施しました。平成27年度は前年の取り組みを発展させることができたので、他校の先生方にも紹介すべく本作品の作成に着手しました。

・七ヶ浜町社会福祉協議会に協力していただいたことで，地域の方々との連携がとてもスムーズにできた。
・課題設定，追究，まとめ，発表については，国語の「和の文化について調べよう」（11月単元）で学習したことを生かして，活動させた。
・みやぎ防災教育副読本「未来へのきずな」や防災に関わるパンフレットを使用し追究活動が行えたことはとても有意義であった。
・活動ごとにワークシートを準備し，その時間の活動が見えるようにした。
・防災に関する個の知識を大きくしてからグループでの活動を行わせた。
・発表会には地域の方々に加え，3，4年生にも参加してもらい，5年生での防災学習への意識を育てることにつなげた。（今回実践した5年生は，昨年4年生時に同じ活動をした5年生（現6年生）の発表を聞いている。十分にそれを生かすことができた。）

・まち歩きのグループ編成の仕方（地区ごとのグループを基本とするが，人数バランスがよくない）
・グループ活動をするときの人数（多すぎたり，少なすぎたりした。）
・課題設定のさせ方（「地域，地区」からあまりにも広がりすぎた）
・インターネットによる情報収集の仕方（課題に迫る情報をどう収集するか）

・協力していただく地域の方々に学習内容やしていただきたい事柄をしっかりと説明し理解してもらう必要がある。
・他教科で学習した内容を生かしながら進めていくようにすると効果的。
・学区内地図が準備できる
・防災に関する授業の時数が，多めにとれること。（推奨：20時間～25時間）

・まち歩き等子どもたちの活動時に，地域の方に助言をたくさんいただいたことで，子どもたちは別の視点からも自分たちの地域を見ることができた。
・様々な防災の専門家の方々のお話を聞くことができたことから，子どもたちの防災の意識，防災について調べようとする意識が高まった。
・活動ごとにワークシートを準備し，その時間の活動が見えるようにしたことで，スムーズに活動が進んだ。
・国語科の学習を生かして進めていったことで，調べ学習や発表に向けての準備，発表会等スムーズに行うことができた。（防災の時間に，調べ方の指導や発表の仕方の指導，資料を基にまとめるまとめ方の指導等の時間をとる必要があまりなかった。）